
遺品整理業者依頼の注意点
(公開日:2016年5月19日)最新更新日:2022年4月16日
遺品整理について、なかなかイメージが湧かないかも多いと思いますが、まずは引越しをイメージしてください。遺品整理と一番作業内容が近いです。
その上で、遺品整理と引越しとの共通点と相違点をご説明しましょう。
1.遺品整理と引越しの共通点
引越し業者は作業当日、衣類や日常品、書籍等までのあらかじめ段ボールに入っているもの、それ以外の家具、家電等をトラックに積み込みます。
遺品整理の場合も、部屋から搬出してトラックに積み込む作業プロセスには、ほとんど違いはありません。
2.遺品整理の注意点と引越しの相違点
引っ越しは、自分で生活シーンに合わせて、荷物をまとめダンボールに詰込みます。ところが遺品整理の場合、持ち主が亡くなられているので、何がどこにあるか誰も分かりません。
遺品整理をする際の注意点
「持ち主がいない荷物」を、残すべき遺品と不要品に分けて搬出するのが遺品整理です。
そのため、膨大な遺品を目のあたりにして「何がどこにあるか分からない」その前提のなかで整理を進めていくことになるので、遺品整理業者選びは慎重になる必要があります。
依頼した業者によって、来た人の雰囲気や、作業内容の説明がかなり違うと聞きましたが、どうして違いが出るのでしょうか?
まず、注意して頂きたいのは「遺品整理」という言葉が一般的になったのは最近の話で、2002年、さいたま市内で当店が運営を始めた際には、埼玉県内で業者は1社もありませんでした。
それが「終活」ブームが起きて、民間資格の乱立の影響もあって、新規参入の数が予想以上に増えています。
遺品整理業界は【公的な資格】は存在しませんが、その反面「民間団体」が通信教育によって発行する、民間資格が数多くあります。そういったことも影響して、依頼する業者によって、来た人の雰囲気や作業の進め具合に違いが現れています。
通信教育で取得する「民間資格」については、否定も肯定もしませんが、遺品と言う荷物の持ち主がいない整理をするには、何よりも経験値が必要なことは間違いありません。
遺品整理依頼の注意点、よくある質問
新規参入業者とは、どんな業者が多いのでしょうか?
参入業種の流れとしては2つのタイプがあります。
1つは、今まで遺品整理を取り扱っていなかった何でも屋さんが、依頼が入るかを見極めながらサービスに取り入れ始めるケース。
もう1つは、他業種からの新規参入です。
他業種からの参入は、次のようなケースです。
・不動産・葬儀業の下請けに専念していた業者が、利益率をあげるために直接受注に向かうケース。
・トラックがあり、人手の余っている業界から参入するケース。
・今まで下請けに作業をやらせていたマンション管理会社が思考錯誤をしながら参入するケース。
・今まで全く扱っていないハウスクリーニング、リフォーム会社等が参入するケースです。
このように、通信教育などで民間資格を取得後、新たに参入してくる会社の業種は多岐に渡ります。そのため見積りに来た人の感じや、現場の経験がまったく異なります。
そして大きな特徴としては、業者の撤退も素早く、昨日まで「何らかの」資格を誇示し営業していた業者が、今日は無くなってしまった、ということも最近では珍しくありません。
引っ越し業は、さいたま市内でも、昭和50年代から各社のテレビCMが始まり「アート引越しセンター」のような専門業者の登場と厳しい競争の中で、サービスが洗練されていますが、遺品整理業界は歴史が浅い状況ですので、くれぐれも誤解されないようにして下さい。
